職種研究　販売接客職の業務内容＆年収相場

洋服や食品、家電など、さまざまな商品を消費者に対して直接販売する職業です。エンドユーザーである消費者と対面して販売することになるため、商品知識をもち、説明や提案する能力を求められます。

さらに、消費者と直接かかわることで、反応や要望を掴み、製造や開発、企画部門にフィードバックすることも重要な役割です。その職場は、身近なところでは、百貨店・量販店・ショッピングモール・スーパー・デパートなどの実店舗となります。

「販売」という仕事は、企業の持つイメージや商品・サービスの価値を自分の言葉で表現し、お客様に伝える重要な役割を担います。企業がいくら良いものを作っても消費者が買ってくれなければ、売り上げは上がりません。販売職はダイレクトに会社の売り上げを作る最前線の大切な職務であると言えます。

日々たくさんの人とかかわることになる販売職にとって最重要スキルとして、コミュニケーションスキルが挙げられます。
コミュニケーションスキルとは、対話の中から相手の状況や心情を察知し対応することです。相手に対する気遣いの利いた接客マナーは、お客様に好印象を与えます。加えてニーズを捉えた丁寧な商品説明などは、購買意欲を高めることにも繋がります。

接客には観察力も重要となります。目に見える情報や、相手の表情や口調からも状況に応じた提案が可能となります。ニーズを聞き出す質問力や商品をお勧めする提案力、そして取り扱っている商品についての正しい知識を持っておくことも必須です。さらに市場の動向を把握しておくことも、お客様が求めているものが何か見極めるのに役立ちます。

また、接客には突発的なクレームがつきものです。マニュアル通りにいかないことも有りますので、臨機応変な対応が求められます。多様な能力が求められる販売職ですが、求人で資格が必須とされることはほとんどありません。

ただし、最近では外国人観光客への対応を求められることも多いので、英語力を含めた語学力を身に付けておくと役立ちます。語学力を身に付けておけば転職の際に有利になる可能性もあります。

販売職では店長などのマネジメントクラスになると、店の管理・運営を任されますので、売上の計算や、商材の発注など経営的な視点も必要となるでしょう。スタッフのモチベーション管理やシフト管理なども重要な役割のひとつです。全体を見通す視点を持って業務に取り組む必要があるポジションです。

販売職の一般的な求人では特別な資格を不要とすることが多いですが、それが出来る事を証明できる資格を取得しておくと転職の際に大きなアピールとなります。取り扱う商品によって取得した方が良い資格は異なりますので、希望する企業の業務内容をリサーチし、必要な資格取得をされると良いでしょう。

また、販売職からキャリアアップして将来的に店長や経営者になりたいと考えている方や専門性を高めたい方も取得しておくと有利になるかもしれません。

業種別の給与階級別構成割合によると
販売職が属する「卸売業，小売業」では

業種別の平均給与によると卸売業・小売業が3,638,000円で前年対比伸び率1.8％となっています。
※平成28年度就業構造基本調査より

販売職の平均給与は、約364万円。役職や勤続年数によって異なりますが、外資系ラグジュアリーブランドやハイジュエリーブランドなど、店長の年収はオフィス社員より高い場合もあります。
例えばジュエリーブランド店長職の年収は600万円～1,200万円程度と、目標達成の難易度により金額が上下する場合もあります。

販売職には未経験からチャレンジできる求人も多いので、将来を見据えた実務経験を積めるのも魅力のひとつです。
雇用形態も様々なので、その時のライフスタイルに合わせて活躍の場を変えることも可能です。

同じ職場でのステップアップが難しければ、販売職としてスキルを身に付けた後、同業他社に転職するという選択肢もあります。販売接客スキルは同じ販売職であればどこでも活かせるスキルなので経験者だと転職に有利です。

マネジメント力の追求
販売職として経験を積んだ後に副店長や店長といったマネジメントの役職に就き、各店舗を教育するスーパーバイザーとして活躍することも可能です。役職者に求められるのはスタッフと円滑なコミュニケーションをはかり、チームワークを作るマネジメント力です。

販売職としての専門性の追求
セールスエキスパートの様な専門職としてキャリアアップする方法もあります。これに求められるのは、売上を作る力。常にお客様が期待する以上の価値を提供する力が求められます。
商品知識の習得、他社商品との差別化を図ることはもちろんですが、顧客に対する円滑なコミュニケーション能力、洞察力なども重要です。

他にも…
市場の動向や消費者のニーズを把握する能力を活かして、商品企画やマーケティング分野にチャレンジするという方も多いです。その他、店舗で取り扱う商品を買い付けるバイヤーも販売職の経験を活かしやすい仕事です。

現在では、小売業を取り巻く環境はスマホなどのスマートデバイスの普及により大きく変化してきています。販売するものはモノだけでなく、保険などのサービスの販売、ウェブサイトやホームページを通じて商品を販売する仕事も含まれ、仕事の幅が増えてきています。

こうしたインターネットを利用した通信販売の広がりにより販売の定義がより柔軟になってきました。この通信販売の市場規模は毎年2ケタ成長を続けているとは言うものの、実際に商品を手に取って販売員に相談しながら購入したいという消費者も存在し、ニーズはなくならないでしょう。

ネットにはできない接客販売の強みを生かし、消費者のニーズに応えていくことができるのが実店舗販売です。販売職は今後も需要が途絶えることの無いビジネスにおいて基本的な仕事の一つです。
販売・サービス業は慢性的な人材不足解消の為、労働環境や人材育成、福利厚生、キャリアアップの充実などに力を入れている企業も多くなってきています。

今後変化を求められている市場だからこそ、企業研究をしっかり行い、自身のビジョンに合った企業選択が重要になってきます。

アソウ・ヒューマニーセンターでは、おひとりおひとりの状況やご希望をお伺いする、丁寧なキャリアカウンセリングを行っております。
転職活動における職業選択や企業選択のご相談をはじめ、応募書類作成や面接対策などのアドバイスも可能です。弊社が保有する多数の求人から、ご要望に合わせてマッチング致します。
お気軽にご相談ください。