転職した先輩から学ぶ~失敗例特集~
~失敗例特集~
今回は、よくある失敗例をもとに転職を成功させるためのポイント3つ(企業選びの失敗、書類作成の失敗、面接での失敗)をまとめて紹介していきます。これらの失敗例を参考にして、是非ともあなたの希望の職場への転職を成功させましょう。
— 目次 —
企業選びの失敗
転職は誰もが「失敗したくない」「今回が最後の転職」と思っているものですが、「面接が上手くいかず応募先からなかなか内定が取れない」「応募書類を上手く作成できず書類選考を通過できない」等、転職活動をうまく進めることが出来ないという声をよく耳にします。
一方では、せっかく希望の企業に転職できたにもかかわらず、「転職前に想像していた会社とギャップが大きい」「前職企業の方がまだ良かった」「面接で自分を大きく見せ過ぎた為に入社後に苦労した」など、転職後に後悔した例も意外に多い様です。まずは、企業選びで失敗するケースをいくつか見てみましょう。
入社前後で企業イメージが違う
企業規模や知名度だけで転職先を選んだ場合に多い失敗例として、
「入社前に抱いていた企業イメージと実際の職場のイメージが大きく違った」「仕事内容が想定していたものと違っていた」「非常に忙しい職場で、想像していた以上に残業が多い」など、
入社前後で企業イメージが違い、転職したことを後悔してしまう人がいます。
特に、仕事内容に関わる部分は求人票に記載されている内容だけではなく、面接の際にも具体的に質問し、お互いの認識の違いが生じないように注意しましょう。
キャリアアップは慎重に行う
「キャリアアップ」を目的に転職するという人も多いでしょう。キャリアアップとは、特定の分野において今以上に専門的な知識を身に付け、能力を向上させて経歴を高めることです。
転職によって年収が上がったり、ポジションが上がったりするなど、自らの市場価値が高まることを指しますが、「部下を持ってマネジメントしたい」「システムエンジニアから工程全体に携われるプロジェクトマネージャーになりたい」といった転職動機もキャリアアップに該当するいい例です。
しかしながら、キャリアアップを目的に転職をしたつもりが、その転職が必ずしもベターな結果になるケースばかりではありません。現在より条件が良くなるとは限りませんし、転職先では新人扱いされてキャリアダウンになる場合もあります。
「自分にとってのキャリアアップとは何なのか」「転職をして何を実現したいのか」「本当に転職することが自分にとっての最善の選択なのか」など、社内の同僚や上司だけでなく、家族や友人など社外の人にも相談してはいかがでしょうか。
それでも転職によるキャリアアップを目指すなら、まずは転職市場における自身の市場価値を把握することが大切です。あなたの職務経歴などの情報から現在の年収査定を診断してくれるサイトがありますので、その様なサービスを利用してみるのもいいでしょう。
キャリアアップを成功するためには何が必要か、現在の自分に不足しているモノは何かをしっかりと考えて、その習得・向上に努めればその実現性も高まります。
転職したのに環境が変わらない
職場環境や待遇面を改善するために転職を決めたにもかかわらず、転職後にそれらの状況が改善しなかったというケースもあります。
例えば、「社内の人間関係が悪いので転職したのに、転職先ではパワハラとも取れるような場面が多く見受けられる会社だった」「給与など待遇面を重視してインセンティブの多い企業を選んだら、結果的には収入が大幅に下がってしまった」等、
社内環境など外見からは分からない望ましくない側面があったり、ある部分の希望条件は満たされた一方で別の部分に不満が出てくることもあります。
今の会社を早く辞めたいという気持ちはわかりますが、焦って転職することは決してお勧めできません。現職企業に留まるという選択肢も含め慎重に検討するように心掛けましょう。
書類作成の失敗
転職活動を成功させるために重要な要素のひとつとして、履歴書や職務経歴書など応募書類の作成が挙げられます。応募書類は転職市場の中で自分の市場価値を求人企業などに最初に判断してもらうための最初のツールと言えますので、自分(=商品価値)をいかにアピールできるかが重要です。
しかしながら、こうした自分自身の商品価値を応募書類にどう書けばいいか分からない方が意外に多い様です。書類の形式に決まりはありませんが、見やすい職務経歴書を作っていない為に、それが原因で書類が通らなくなっている可能性もあります。なかなか書類選考を通過しないという方は、職務経歴書に問題があるのかもしれません。下記に「よくある失敗例」を紹介しますので、参考にしてみてください。
記載内容に間違いがないように
故意ではなくうっかりミスだと思いますが、履歴書と職務経歴書に記載している学歴や資格取得年月日に相違がある書類をよく見かけます。この点だけで内定を取り消されたり、経歴詐称にあたることはありませんが、仕事の場面でも同じようなミスを犯す人物ではないかと判断されてしまう可能性がありますので、注意すれば避けられるようなケアレスミスには注意して作成しましょう。
職務経歴書は多すぎず少なすぎず
職務経歴書は、単にこれまでの職歴を記載するだけでなく、成果や実績・スキルなどを応募先へアピールするための書類でもあります。過去にどんな業務でどのような活躍をしたかを詳しく書きたいところですが、あまりにも書類の枚数(文字量)が多いと採用担当者は読むのに苦労します。
採用担当者は大変多くの履歴書、職務経歴書に目を通す必要がありますので、書類審査の段階において一人分の書類を読むために使う時間はそれほど多くはありません。従って、あまり長々と書かれていると最後まで読んでもらえないという残念な結果になる可能性が考えられます。伝えたい情報を簡潔にまとめる事も必要な能力ですので、
職務経歴書は出来れば1~2枚、多くとも3枚までにとどめるようにしたいものです。
レイアウトは見やすくシンプルに
職務経歴書には決まった書式はありませんが、あまりにも自由過ぎるレイアウトにすると読みづらくなってしまいます。職務経歴書で最も大事なことは「読みやすさ」です。文章は適宜改行をして、長くても3行までに納めましょう。
また、文章には見出しをつけたり太字にしてみたり、項目ごとに分けたりすると読みやすくなります。必ず記載する項目としては、「日付」「氏名」「職務経歴」で、
その他項目として「資格」「自己PR」「志望動機」「パソコンスキル」などがあります。
しかし、履歴書と重複する項目は職務経歴書には記載しないで良いでしょう。貴方の書類を見た瞬間に見やすいレイアウトになっていると採用担当者も「読んでみよう」という気持ちが高まります。最後まで目を通してもらう為にも、しっかりとアピールする為にも読みやすいレイアウトを心掛けましょう。
関係のない実績やスキルは簡潔に
職務内容とは関係のない実績やスキルは簡潔に表現するまでに留めましょう。求人企業への志望度の高さをアピールすることも大切ですが、採用担当者は「募集ポジションを担えるスキルを持つ人材なのか」という点に注目しています。
例えば設計職の募集に対して、以前に経験した営業実績をどれだけアピールしたとしても的外れに見えるだけでなく、本当に募集要項を理解しているのか疑問に思われ、結果的に書類選考を通過できない方が見受けられます。
確かにスキルや経験は、同じ職種や近い業界に転職する場合は武器となりますが、異職種でのスキルや経験は全く重視されません。過去の経歴をただ伝えるのではなく、貴方の持つスキルや経験をもとにどのような形で求人企業に貢献できるのかを明確に伝えると良いでしょう。
面接の失敗
転職活動の中で最も大切なプロセスは面接です。充分な実力を持っていながらも面接で不採用となってしまう方もいますので、この項目では、面接時によくある失敗例と必要な準備・対策について幾つかご紹介します。
準備不足による失敗
自己紹介や志望動機、退職理由など基本的な質問事項にも答えられないケースがある様ですが、少なくとも想定される質問に対しての回答くらいは最低限準備しておきましょう。
企業研究が足りず曖昧な回答しか出来なかったという失敗例も非常に多いですが、これでは求人企業への志望度が低いと判断されてしまいますので、少なくともホームページ等から得られる情報は最低限入手して面接に臨みましょう。
マナー違反による失敗
面接官から促される前に着席してしまったり、面接中に携帯電話の着信音がなってしまう等、マナー違反による失敗も非常に多い様です。携帯電話をマナーモードに設定しておくことは当然ですが、面接の前後に、貴方の為に面接をしてもらうことに対するお礼を述べることを忘れないよう注意しましょう。
コミュニケーションに関する失敗
緊張のあまり面接官の質問の意図と異なる回答をしてしまったり、質問に対して答えているうちに何を質問されているのかを見失うといったケースがあります。その様な失敗を避ける為に、何を質問されてもある程度は回答ができるよう面接前にしっかりと準備し、可能な限りリラックスした状態で面接に臨むようにしましょう。
アピールの仕方に関する失敗
面接でしっかりと自分を売り込もうとするあまり、自信過剰とも取られるようなアピールをして面接官を不快にさせてしまったり、それとは逆に謙虚さを示そうとするあまり、自信が無く、弱々しく映ってしまうという失敗例もあります。これはとても難しいことですが、場の雰囲気や面接官の反応から程度をわきまえたアピールをするよう留意しましょう。
最後に
転職活動の中では、書類選考がなかなか通過しなかったり、何度も面接に落ちて自信を無くしてしまう方がいるかも知れませんが、決して落ち込むことはありません。その応募先企業に受からなかったのは「自分に能力がない訳ではなく、あなた自身のスキルや経験・強みなどが応募先企業のニーズに合わなかっただけ」と前向きに捉えるようにすることが大切です。
このコラムを最後までお読みいただいた皆さんには、是非とも希望に合った企業への転職を成就させて欲しいと思います。
今後選考に落ちてしまった時には、その失敗を次の選考に活かせるよう原因をしっかりと分析し、これまで以上に応募先の企業研究を行い、貴方自身のキャリアアップに繋がるような職場への転職を実現されることを応援しています。