面接でよく聞かれること
転職活動で最も重要なプロセスの1つである面接。
面接を受ける上で注意するべきことや、
質問に対する回答例などを、
アソウのキャリアアドバイザーがご紹介します。
面接の目的
転職活動において、もっとも重要なプロセスの1つが面接です。重要であると分かっているからこそ「面接が苦手」という方が圧倒的に多いと思います。
面接の目的は、
「企業、求職者側がお互いの理解を深める目的」
「求人内容の詳細や会社の雰囲気を実際に判断してもらう目的」
「入社後のミスマッチをなくす目的」
など、多くの目的があると思います。
「たった1時間ですべてを理解できるわけではない」という考えもありますが、昨今の転職市場では、面接が主流となっているのが現状です。
そのような状況が続く以上、「面接は苦手」という意識を変えて、面接の場を有意義なものにするためにどのようなことをすべきか、を考えていくことが必要だと考えております。
面接対策
面接への苦手意識を克服するためには「準備」が重要な要素の1つです。
面接が終わった後に、
「あの質問にはああいう風に答えておけばよかった」
「今頃良い回答が浮かんだ」
と後悔をした経験はありませんか?
確かに、面接の緊張感で思いがけない質問をされると、自分の中にはしっかりとした答えがあるのに、正しい言葉で伝えられなかったり、思ったような表現ができなかったり、ということが多々あると思います。
面接で聞かれる質問の意図は、ある程度ジャンル分けが出来るので、意図を理解し、
そのジャンルごとに「自分の軸」を持っていれば、ある程度の質問へは回答ができると思います。
その「軸」をしっかりと準備することがとても大事ですので、
以下の「面接でよく聞かれる質問」を例に、面接対策を行っていただけると幸いです。
基本的な注意点
選考官が気になる点(質問)にいかに的確に回答できるかが
ポイントになります。
※基本的な回答時間の目安としては、1~2分前後が良いと思います。
質問をしっかりと聞き、理解した上で回答することで、
先方の求めていることが何か分かり、
「それに対して自分は何が出来るのか」
「自分の経験をどう活かせるのか」
ということをアピールすることが出来ます。
一方的に自分のアピールしたいことだけを伝えてしまうと、選考官の印象が悪くなるため十分注意して臨んでください。
基本的な質問
Q1. 自己紹介をお願いします。
【質問の意図】
緊張をほぐす意味も含めた質問になります。
せっかくの面接ですので、お互いに理解を深められるよう、できるだけ本来(素)に近い状態で面接に臨んでいただくための質問でもあります。
お名前、年齢、出身、部活動・サークルでの実績、経歴概要、簡潔な志望動機、などざっくばらんにお話していただけると良いと思います。(回答目安1~2分)
Q2. 職務経歴を教えてください。
【質問の意図】
職務経歴書に書いてあることに相違がないか、また自社に入社した時にどのような点を活かせるか、を確認するための質問になります。経歴の説明だけでなく、どういったことを学んだのか、
また学んだことを今回の求人でどのように活かせるのか、という面接官の期待を超える回答をして頂けると良いと思います。
【例】
○○職で〇○を経験しておりました。○○のような失敗もありましたが、○○を改善して、
○○に注力したことで○○を達成することが出来ました。そのことから〇○を学ぶことができ、
これは貴社でも活かしていける点だと考えております。
以上です。
Q3. 志望動機を教えてください。
【質問の意図】
どこに興味をもって選考を受けているかはもちろん、
どういった軸で会社選び、仕事選びをしているのかを
確認することで、人間性を知るための質問でもあります。
【例】
大きく分けて2つの軸で回答頂けると良いと思います。
A:会社の事業内容・将来性などへの志望動機(この企業でないといけない理由)
B:業務内容への志望動機(職務内容の魅力、自分の考えるキャリアプランが実現できるかどうか、挑戦したいかどうか、やりがいを感じている点、これまでの経験で活かせる点など)
上記2点を軸に、志望動機をお考え頂けると良いかと思います。
Q4. 今回(これまで)の転職(退職)理由を教えてください。
【質問の意図】
転職の理由は、キャリアアップなどを目的としたポジティブな転職理由と、
そうでないネガティブな転職理由があるかと思います。
入社後に同じ退職理由で辞められる可能性はないか、や、どういったきっかけで退職に至ったかを事前に把握しておくことで、判断軸・人間性の理解をすることができます。
また価値観のすり合わせをすることも目的になっています。
【例】
マイナスなイメージで終わらせないことが大切です。
ネガティブな転職理由でも、あくまでもその点が「きっかけ」になったということをお伝え頂き、
「入社してから何を実現したいのか」
「どのような動機で志望したのか」
ということを最後に付け加えると、マイナスなイメージで終わらないので良いと思います。
※ちなみに、弊社では年間で1000名前後の福岡・九州へのUターンIターン転職相談を実施しているのですが、UターンIターン転職は、基本的に前向きにとらえられることが多い状況です。
人口減少に悩むエリアはもちろん人材の確保も苦戦しているので、UターンIターン転職は1つの武器になる可能性もあります。
Q5. 自己PR(長所短所)をお願いします。
【質問の意図】
どのようなタイプなのかを把握することはもちろん、しっかりと自己分析ができているか、
客観的な視点を持ち合わせているかも見られるような質問となります。
【例】
私の長所は○○です。○○を経験したことで培われてきました。
また私の短所は○○です。○○のような失敗もありましたが、今では○○のようなことに取り組み少しずつ改善されております。
※こちらも最後は短所(ネガティブ)で終わらせるだけでなく、短所を改善するためにどのような工夫・努力をしているか、までお話頂けるとプラスのイメージで終わるので良いと思います。
Q6. 今後のキャリアプラン(3年後、5年後、10年後)
【質問の意図】
希望するキャリアプラン(仕事)が、自社の環境で実現できるか、という入社後のミスマッチをなくすための質問となります。
Q7. 最後に質問はありませんか?
【質問の意図】
気になっている点、不安点、疑問点をクリアにすることで、入社後のミスマッチを防ぐ目的があります。
応用的な質問 ※質問例のみ
<関係性構築力をみる質問>
- コミュニケーションを取る上で、気を付けていることは何かありますか?
- 他部署との連携で気を付けていること、工夫していることは有りますか?
- これまでのプロジェクトでの役割は?どういった動きをして成果に繋げましたか?
またそれは、どういった意識で仕事をしていたのですか? - プロジェクトで円滑に遂行するために工夫されてきたことはありますか?
- プロジェクトでの失敗点、辛かったことはありますか?
- 意見が衝突した時どうするか?
<人間性をみる質問>
- 自分のやりたくない業務を任された時にどのように考えますか?
- これまでの人生で挫折を経験したことはありますか?
それをどのように乗り越えたか教えてください。 - 苦手なことはなんですか?
- これまで社内で色々な人脈を築かれたと思うが、
それを手放してしまうことに不安はないですか? - あなたのきらいなタイプはどのような方ですか?
<その他>
- 会社を選ぶ軸は?
- 現職(直近務めていた会社)のよいところを教えてください。
- 最近の気になるニュースはありますか?
- 我が社(応募企業)には、今後なにが必要だと思いますか?
- 10年後、この業界はどうなっていると思われますか?
- (キャリアプランの回答に対して)それは今の会社ではできない?
- リーダーに必要なことは、どのようなことだと思いますか?
最後に
如何でしたでしょうか??
面接の8,9割が準備で決まるといわれるくらい、
面接対策は重要です。
上記の想定質問への回答を考えることも大切ですが、
考えていく中で、転職する上での「軸」が出来ていくことがとても大切です。
この「軸」ができると、ある程度の質問であればその「軸」に沿った回答ができます。
今回のコラムを参考にしていただき、ぜひ対策をして臨んでいただければと思います。
また、転職エージェントによっては、紹介実績があり過去の面接データを持っている会社もあると思います。求人を紹介してくれた転職エージェントもうまく利用しながら、面接を有意義なものに進めて頂けると幸いです。