自己PRの書き方・話し方
自己PRは就職活動で一番悩みやすく、面接、書類の中で重要なポイントになります。
自己PRを求められる理由、自己PRの考え方等を以下で紹介させていただきます。
— 目次 —
自己PRが求められる理由
企業はなぜPRを問うのでしょうか。
以下に理由を記載致します。
応募企業が求める人材かどうかを判断するため
応募企業が求める人材、能力かの判断軸は企業の業界、職種によって異なります。たとえば、営業職であればクライアントとのトーク、コミュニケーションは必須です。候補者が人と話すことを苦手としているタイプであれば、入社してからの活躍は期待できません。
また同じ営業職であってもA社では新規開拓を得意とする人材を求め、B社では既存顧客を得意とする人材を求めており、企業の方針、部署の方針毎で望む人材は変わってきます。
つまり企業は自己PRを通じて、応募者が持つスキルが、企業が求める能力とマッチしているか判断しています。
考え方や行動から人柄を知るため
企業が採用を検討する上で、重要視しているものは、候補者の方の人柄です。その方が既存社員、クライアントに対してどのような影響を与えるのかを見極めています。
採用をする上で、採用した方を通して、企業が発展していくことを目的としており、その方の活躍が必要不可欠です。先程上記でお伝えしていた営業職の方の例を参考にしてお伝えすると、A社が希望する「トークやコミュニケーション能力が高く、初見の方とのコミュニケーションをうまくとり、懐に飛び込みやすい人材」というような一見新規に向いているような方であっても、「社内での協調性がなく、ワンマンプレーでチームの輪を乱す」「高圧的で自身の主張ばかりをし、周囲の人困らせる」という傾向がある方は、「不適合」と考えられるでしょう。
人柄の良さや、その方の特徴は書類、面接を通して判断することができます。特に自己PRは自由にアピールできる場面として効果的です。判断基準は企業風土、業界、職種によって様々ではございます。状況に応じて自己PRを使い分けることが必要です。
将来性を見るため
候補者の人柄を見るという面で重複する形にもなりますが、
自己PRを通して、人柄を知る他に、候補者の方が企業のやり方、方針に倣って業務にあたることができるのかを確認しています。新卒・中途の入社であっても「自分のやり方にそぐわない」「前の会社でのやり方になれているからこれからもそうする」といった気持ち、姿勢では、トラブル、ミスマッチになることも多くあります。未経験の業務を与えられた時「興味がないから」「事前に聞いていない業務だったから」「知識が無いので」といった理由で断るのも、社会人としての品格を問われます。
上記のような理由で業務を選んでしまっている人材が社内にいると、社内の統制がとりづらく、周囲の方のモチベーション低下、一部の人への負担が大きくなってしまうことがあります。
企業の方針に沿って、業務を任すことができ、知らないことであっても積極的に学べる、学んでいく姿勢を持っているという点をポイントにして見ています。
自己PRの考え方
上記の自己PRが求められる理由を前提として、ではどのように自己PRは作っていけば良いのでしょうか。
自己PRで企業側が知りたいことは「募集ポジションに適任なのか」「どんな特徴の人物なのか」「成長意欲、将来性はあるのか」の3つです。
以下に考える上でのポイントを記載致します。
自己PR構成のポイント
- 自分の強みは何か
- なぜそう思うのか、経験を基にした具体的なエピソード
- その時に自分はどんな立ち位置で、どういう想いから行動したのか
- その結果何を得たのか(実績、学び等)
- 入社後どのようにその経験を活かしていきたいのか
- 具体的な数値がわかれば積極的に入れる
- エピソードは複数(最低2~3つ)準備しておき、伝えるときは企業方針、業界、求めているスキルに合わせる
※数値を入れることで説得力が増し、面接官もイメージしやすいため、ここで注意していただきたいことは実績だけを誇張して話をしてしまうことは、「実績自慢」をしているというイメージを持たれかねません。そのため大事なことはその実績を出すためにどのような考えを持ち、行動に移していたのかということです。
アピールポイントを見つけるには
- 学生時代に取り組んだことを思い出す
- サークル、バイト、勉強等なんでも可
- 課題をクリアするために具体的にとった行動を書く
- どんな想いからやることを決めたのか
- エピソードの中から共通する自分の考えや行動、強みをまとめるのか
- どのエピソードで強みが伝わるのか、企業が求める経験に近いかを考えて選ぶ
自己PRを書く上で気を付けたいこと
・企業のニーズにあってない
どんなに高いスキルを持っていたとしても、企業のニーズにあっていないこともあります。企業のニーズが果たしてどのようなところにあるのかをしっかりと確認し、アピールするポイントは検討してください。
・実績のみで自分の内面をアピールできていない
上記でもお伝えしましたが、実績だけをピックアップして伝えてしまうと、「実績自慢」という印象を持たれてしまいます。企業側が知りたいのは、その実績を出すために、そのような思考、行動をしたのかということです。
・漠然とした内容になっている
「自分の強みはコミュニケーション能力が高いことです」といった自己PRをしていることはございませんでしょうか。このようなPRですと、どういったコミュニケーション力なのかと抽象的なアピールといったイメージを持たれてしまいます。例えばコミュニケーション能力が高いということをアピールしたいのであれば、「人をまとめる力、引っ張っていく力がある」、「交渉力が優れている」といった一見コミュニケーション能力があるということでまとめられがちの表現ですが、全く違った意味合いの能力になります。
上記はあくまで参考例として挙げており、コミュニケーション能力以外にも、自己PRの強みを伝える時は、より具体的な表現を使ってみてください。
自己PRの書き方
最後に自己PRの書き方、伝え方を紹介させていただきます。
以下に詳細を記載致します。
・伝え方の順序
① まず結論から伝える
② 根拠となるエピソードを話す
③ 応募企業でどう活かせるかを明示する
自己PR参考例
営業職経験者【粘り強い営業を強みとしています】(結論)
私は、自社商品を一方的に紹介し、前のめりになって売っていく営業よりも、お客さまが何を欲しているかをしっかりと聞きだし、課題に寄り添った営業を得意としております。何度も訪問させていただく中での何気ない会話やちょっとしたお客さまの反応から、商品に興味を持っているかどうか、お客様の課題を判断し、少しでも興味を持っていそうなお客さまにはその後のフォローをきめ細かく、スピード感を持って行うことを徹底してやってきました。前職では、展示会にお越しいただいたお客さまに見込みがありそうだったので、興味がありそうな商品のサンプルをもって何度も足を運び、新規でお取引をいただけるようになりました。そのお客さまからは「じっくりと話を聞いてくださり、課題に寄り添った誠実な提案、対応をしてくださったので」というお言葉をいただきました。
今後も、このような粘り強い営業スタイルで、お客さまのニーズをキャッチした提案をしていきたいと思っております。
最後に
自己PRの考え方についてお伝え致しましたが、いかがでしたでしょうか。
自己PRはご自身の経験を、人格等を含めて自由にアピールできる場所です。
上記の内容を参考にしていただき、今後の転職活動にご活用いただければ幸いです。